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紫外線による殺菌メカニズム

紫外線(UV)とは
 地上に届く太陽光には、目に見える可視光線と、目に見えない紫外線と赤外線が含まれています。紫外線は、波長の長いUV-A(315nm~400nm)と波長の短いUV-B(280nm~315nm)、更に波長の短いUV-C(100nm~280nm)に分類されます。紫外線に殺菌作用があることは、太陽光による日光消毒など古くから知られています。太陽光の紫外線のうち、290nmより波長が短い紫外線は大気圏のオゾン層により吸収され、地上にはUV-AとUV-Bの一部のみが届き、UV-Cは地上に届きません。ウイルスなどの殺菌に大きな効果があるのはUV-Cの波長域です。

 

深紫外線(UV-C)除菌とは
 深紫外線を照射すると、ウイルスや細菌のDNA/RNA構造が破壊され、ウイルス抑制・除菌されます。また、DNA/RNA構造自体に働きかけることで耐性菌を作りません。

 

 
名古屋市立大学が発表した最新研究結果
 紫外線滅菌にはDNA(RNA)の破壊、および活性酸素によるウイルスや細菌の死滅、の2つのメカニズムが存在します。
 
メカニズムその一
 紫外線滅菌によるウイルス・細菌のDNA損傷を⽰すモデル図。紫外線照射により、2重螺旋中の⽔素結合が壊れ、相隣接したピリミジン塩基間にピリミジンダイマーと呼ばれる新たな結合が形成されDNAの損傷をおこす。

 

メカニズムその二

 紫外線照射により、ウイルスや細菌内で活性酸素が⽣成され、この活性酸素がウイルスや細菌のDNA及び脂質層を破壊して滅菌することを⽰すモデル図。